潤滑油 よくある試験方法
酸価安定度試験
試料を一定温度で一定時間加熱し、空気または酸素を圧入したり、触媒(酸化作用を進める物質)を用いたりして強制酸化し、試験前後の油の性状、触媒の外観などの変化で表す。
TOST
【試験条件】
試験油温 | 95℃ |
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試験時間 | 1000時間 |
試験油量 | 300ml |
酸素吹き込み量 | 3L/hr |
触媒 | 鋼線、銅線、水 |
測定項目 | 酸化誘導期間 |
適用 | 添加タービン、油圧作動油 |
ISOT
【試験条件】
試験油温 | 165.5℃ |
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試験時間 | 72時間 |
試験油量 | 250ml |
触媒 | 鋼線、銅線 |
測定項目 | 粘度比、酸価増加ラッカー度 |
適用 | 舶用内燃機関用潤滑油、内燃機関用潤滑油 |
RPVOT
【試験条件】
試験油温 | 150℃ |
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試験油量 | 50ml |
触媒 | 鋼線、銅線、水 |
触媒 | 鋼線、銅線 |
測定項目 | 試験開始から、規定圧力に降下するまでの時間 |
適用 | タービン油、圧縮機油 |
パネルコーキング
高温に設定されたアルミニウムの試験片(316℃)表面へ、試験エンジン油をスプラッシャー棒によってはねかけます。
その時に、表面に掲載された堆積物(コーキング)の質量を計測します。
パネルコーキング試験概略図
チムケン極圧試験法
鋼製のブロックと回転するリングとの接触部に潤滑剤を入れ、加重を加えてリングを回転させ、一定時間後にブロックの摩擦面状態を調べます。
チムケン試験概略図
シェル式4球耐荷重試験
ピラミッド状に重ねた4つの鋼球のうち、上部の1つを一定の割合で荷重をを加えながら回転させ、下部の3つの固定球との摩耗状態を測定します。
シェル四球試験概略図
FZG歯車試験
歯数の異なる2枚の歯車に荷重を段階的に1ステージから最大12ステージまで加えていき、焼付きが発生する荷重(ステージ)を求めます。
FZG歯車試験概略図