燃料油 原油価格の変動要因
原油価格変動の歴史
過去30年間遡ると、さまざまな要因で原油価格が乱高下しています。
特に2000年代に入ってからはその傾向が顕著に現れており、その原因となったのは投機マネーの流入や、中国・インド等の新興国の経済成長などとされています。

原油価格が変動する3つの要因

原油価格は、需給要因・経済要因・地政学要因のバランスによって変動します。
近年の傾向として、最大の石油消費国である米国をはじめとした、世界的な景気の動向や、欧米における冬場の暖房用の石油需要などが、価格に大きな影響を与えます。
また、中国やインドなどの経済成長に伴う石油需要の増大も価格変動の要因の一つとなっています。
一方、OPEC諸国や、ロシア、メキシコなどの石油産出量の多い国々の生産の動向に加え、近年大幅に増加した米国産シェールオイルの生産動向も大きな要因になっています。
主な需給要因
好景気・夏場のガソリン(米国)・冬場のヒーティングオイル(寒冷地) | 需要増 | 価格上昇 |
不景気(新型コロナ拡大・リーマンショックetc) | 需要減 | 価格下落 |
主要消費国の備蓄放出 | 供給増 | 価格下落 |
産油国の減産政策の強化・生産設備トラブル | 供給減 | 価格上昇 |


主な経済要因
金利引き上げ | 価格下落 |
金利引き下げ | 価格上昇 |
株価上昇 | 価格上昇 |
株価下落 | 価格下落 |
これらは特に、米国の動向に左右される。また近年では中国の動向に大きく影響を受けやすい
主な地政学要因
中東情勢(イラン核合意再建協議/イエメン・フーシ派とサウジ等との対立) |
ウクライナを巡るロシアと欧米の対立 |
世界的規模での米・中対立の激化 |